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2015年ローラースポーツ東京五輪ニュースまとめ

あれれ?ローラースポーツがスケボーに…東京五輪 - スポーツ : 日刊スポーツ
[2015年9月29日8時47分 紙面から]
http://www.nikkansports.com/sports/news/1545602.html

20150929nikkansports

東京五輪の目玉が、スケボーになる?
20年東京五輪・パラリンピック組織委員会は28日、都内で理事会を開き追加種目として5競技18種目を国際オリンピック委員会(IOC)に提案することを決めた。野球・ソフトボール、空手、スケートボード(ローラースポーツ)、スポーツクライミング、サーフィンの各競技。ローラースポーツは若者に人気のあるスケートボード4種目が入った。IOCが来年8月のリオデジャネイロ五輪前に開く総会で審議し、正式決定する。

組織委の発表に、日本ローラースポーツ連盟(JRSF)の平沢勝栄会長は渋い表情。スケートボード決定に「大きな喜び」と言ったものの、当初申請したインラインスケートとローラーマラソンの2種目が落選して「きわめて残念」。しかも、スケートボードは追加申請した「ストリート」だけでなく未申請の「パーク」まで入っていた。

JRSFにスケートボード委員会ができたのは今年5月。2月に国際ローラースポーツ連盟(FIRS)内に同委員会が設置されたからだ。国際スケートボード連盟(ISF)はIOCに五輪採用を働きかけていたが、ISFはIOC未承認。スケボーを五輪競技にしたいIOCが、ISFの頭越しに承認団体のFIRSに運営を託したのだ。

JRSFにとって、スケボーは新参者。会見でも平沢会長が「パーク」を「ハーフパイプ」と間違えるなどドタバタした。会見には9選手が並んだが、スケートボーダーは2人だけだった。しかも、組織委の発表競技は「スケートボード」で「ローラースポーツ」は完全に消えていた。JRSFにとって、まさに「軒を貸して母屋をとられた」形だ。

98年長野五輪でスノーボードが採用された時も同じだった。IOCが未承認の国際スノーボード連盟(ISF=当時)を通さずに国際スキー連盟(FIS)にスノーボードの運営を託した。国内外競技団体は困惑したが、今や冬季五輪に欠かせない競技。会見にオブザーバーとして出席した日本スケートボード協会(AJSA)の横山純事務局長は「長野のスノボと同じ。組織や統一ルール作りもこれから」と話した。

もっとも、若者に人気の「横乗り系スポーツ」としてサーフィンとともに五輪採用は確実。「20年だけでなく、その後も行われると信じている」とAJSA会長でもあるJRSF宮沢武久スケートボード委員長は話した。若手の瀬尻稜は平沢会長の「金メダルって言って」の声も届かず「楽しみたい」と満面の笑み。五輪にまた「クール」な競技が加わる。【荻島弘一】

◆スケートボード 米国を中心に発展し、若者に人気がある。街にある階段や手すりのような障害物を乗り越えながら技を繰り出す「ストリート」などがある。技の高さや回転、独自性、難度などを争う採点競技で、昨年の南京ユース五輪では公開競技として実施された。日本協会によると国内の競技人口は約2000人。

今年ローラースポーツ業界周辺で最も騒がれたのは、東京五輪の種目にローラースポーツが再びオリンピック競技になれるかどうか?というニュースだったと思います。
経緯で様々なニュースが流れましたが、上記の記事が最もよくまとまっていると感じたので、まとめとして引用させていただきました。
微妙に用語や競技名が誤っている点もありますが、大筋で間違っていないので、細かい指摘はしません。

ここからはuhouho一個人が一般に報道されたニュースを見聞してのみの見解です。
どの団体のどのポジションであるかは置いておいての見解であると捉えてください。

引用の図を見れば大抵の人が予想すると思うのですが、IOCの意見が上から下まで通っているという印象です。
申請していない競技が採用に用意されている点などからも、国内でのプレゼンテーションは評価対象ではなく、IOC主導の出来レースである印象を持ちます。

どんなスポーツでも競技人口というのは正確に把握するのは難しいですが、ある程度のボリュームはつかめるとしても、それを正確な情報元も含めて公開する業界は無いと思います。
別に隠蔽しているわけではなく、競技人口という言葉の意味があいまいで、正式登録している選手のみが競技人口かというと、草大会のようなところから挑戦している選手もいます。
野球で言えば、プロ野球の選手数は把握できても、スポーツ少年団のようなチームまで入れると把握しきれないというのはイメージできるかと思います。

そこで参考値として、googleでの検索件数を参考値にして流行がどのような動向か調べるgoogleトレンドというサービスがあります。
単純に現時点での「ローラースケート+インラインスケート」と「スケートボード」を比較すると、10倍程度の差があります。(英語で幾つかのワードを組み合わせての大雑把な試算です。)
IOCとしては、世界的に興味を持たれているスケートボードを競技にすることでスポンサーを集めやすくしたかったのではないかと予想します。
過去の記事「スポーツの価値を考える」の中でも触れましたが、オリンピック憲章からはある時代で「アマチュア(リズム)」という単語は削除されています。
もはや一大興業であり、映像が映え、スポンサーが多くいる国で人気が高く、人口が多いスポーツを優先させるのは当然の流れだと考えます。

uhouhoが懸念するのは、このような見えないルール・流れで選手やボランティアスタッフ(ローラースポーツ連盟全体がボランティアの塊ですが…)が翻弄され、東奔西走した挙句に得られるものがなかった…という最悪のシナリオです。
競技としてどこまで採用されるのかも重要ですが、それ以外に今回の流れをきっかけに何か一歩進めるような動き・意識改革・一般へのイメージ改革が起こることを期待します。

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ROLLERBLADE契約選手uhouhoです。 スラロームを中心にインラインスケートの普及活動をしています。

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