ボランティア活動において、スタッフへの報酬が重要と考えている方もいらっしゃるようですが、誤解されている面も多数あると考えています。
そもそもボランティア活動は無償報酬が前提にあることが多く、活動自体が自発的に行われるものです。
報酬を用意されると「仕事・労働」と認識を変えやすくなり、最終的には「この労働に対して、この報酬では割が合わない」と感じモチベーションが下がるという事例が研究結果に幾つもあります。
代表的な例として「エドワード・デシ氏」の実験の結果を見てみましょう。
第123号 お金でモチベーションは上がらない!? 社員研修なら日本創造教育研究所
http://www.nisouken.co.jp/000604.html
「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」を更に解明したのが、カーネギーメロン大学院心理学専攻だったエドワード・デシ氏です。デシ氏は、当時に流行していたソマ・パズルを使った実験を行いました。ソマ・パズルは、被験者たちも「おもしろい」「好きだ」と回答したので、実験の課題として最適だったのです。
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中略
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お気づきの通り、3日間とも報酬のなかった被験者(Bグループ)は、パズルを解くこと自体を楽しいと感じていたにも関わらず、2日目に報酬を与えられた被験者(Aグループ)は、報酬がなくなった途端に、パズルへの興味をなくしてしまったのです。デシ氏は、繰り返し実験を行いましたが、結果は同様でした。また、マーク・レッパー氏やデイヴィッド・グリーン氏などの心理学者たち、ダン・アリエリー氏などの経済学者たち、その他のたくさんの科学者たちが金銭による動機づけの影響についての実験を行いましたが、結果はデシ氏が行った実験と同じでした。
つまり、「金銭的報酬は、人の内発的動機づけを低下させる」ということが、さまざまな実験によって確認されたのです。
角山剛 モチベーション論 | 株式会社 日本経営協会総合研究所
https://www.noma.co.jp/column/motivation/2010_09.html
先に述べたように、外発的モチベーションももちろん効果はある。しかし、たとえば金銭的報酬は、一度使い始めれば途中でやめたり後戻りすることはできない。頑張って結果を出しても報酬が上がらないとなれば、やる気は失せてしまう。上司からのほめ言葉も度重なると新鮮さはなくなってしまう。
これに対して、仕事から得られる達成感や充実感は、さらなるチャレンジの意欲につながり、またそのチャレンジを成し遂げようとするモチベーションを生む。その根底にあるのは、デシの言葉を借りれば有能感と自己決定感への欲求である。
このように、多くのボランティア活動を行う方々の最大の報酬は「仕事から得られる達成感や充実感」であり、金銭的報酬はほとんどの場合、逆効果となります。
もちろん、身銭を切ってまでボランティア活動を続けるような方は奇特だとuhouhoも思いますので、実費程度のお礼はできるようにしたいところですが、簡単には始められないのは上記を読んで頂ければ分かると思います。
ボランティアスタッフが最も求めているのは、参加者がイベントに参加し、「楽しそうに学ぶ」「必死に挑戦する」姿を見ることです。
「あぁ、この活動が喜んでもらえて、人の役に立てて良かったな」という実感こそが、最高の報酬なのです。
何が欲しいわけではないのですが、お礼を言ってもらえる機会なんて意外とないものです。
本当にスタッフに感謝を感じたら、一言で良いので何か言ってあげてください。
感想を述べてあげてください。
それがボランティアスタッフの次へのモチベーションとなるのです。
uhouho
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