以前に「パークを造るということ」という題でコラムを書いた。この回の終わりは自他に向けての疑問文で終わっている。自分なりに模索してみて、答えを出してみた。その答えは「現段階では、パークを造るよりもすべき事が他にある」というものだった。
なぜ、「マーベラスパークは閉鎖されたのか」、「インラインが公認された施設が少ないのか」「インラインが公道を走ることが認められていないのか」考えてみた。「採算がとれないから」「他に使わなければならない予算が多いから」「危険だから」様々な理由が考えられる。しかし、自転車と比較して考えるとイマイチ説得力に欠ける気がする。僕は「必要としている人が少ないから」だと思う。必要としている人が多いから、自転車は世間に認知されているし、サイクリングコースも造られる。競輪場も経営されているし、競輪選手を職業としてやっていくことも出来る。まず、必要とする人を増やす…つまり、普及させることが大前提なのだ。
では、普及する為に何が出来るか?
・既に始めている人に飽きさせない
・これから始めようとする人が始めやすくする
・多くの人に始めようと思わせる
大きくこの3つの要素に分かれると思う。
1.は、イベント、メディア(TV、ビデオ、雑誌など)、仲間同士の交流が必要になってくるだろう。これは各サイトなどで既に行われているが、もっと総括的なものが欲しいと思う。「あそこに確認すれば大抵のことは分かる」と言える窓口があれば最高だ。
2.は、始めるための情報を広く知らせることが必要となる。初心者講習会、滑走可能な場所、既存サークルなど知りたいことは多いだろう。このような情報はインラインを販売している店舗が押さえておくべき事だと思う。知人の言葉を借りれば「店はスケートとプロテクターと公園をセットにして売って欲しい」。現段階でそれを求めるのは厳しいだろう。結局は地域レベルのスケーターが頑張るしかない。
3.は、多くの人の目に触れさせることが重要となる。目に触れさせるだけではなく、印象付けなければ2.の段階に進めることは出来ない。「同じ場所で、同じ時間に、同じ人が、同じ事をしている」事は重要だ。見ている人の生活に踏み込める。これが出来る者は各公園のローカルスケーターしかいない。
これらを総括して行動に起こしているのは[skate]の運営陣だと思う。その多くが古くからのスケーターでNiftyのフォーラムで多くの議論を交わしてきた人達だろう。僕が今考えている事など、とうの昔に結論が出ていて行動に起こす人達が集まった。「時は熟した」というイメージがある。
まだ行動に起こされていないもので、僕が提案したいのはローカルスケーター持ち回りのイベント、大会運営である。各公園のローカルスケーターとイベントを興して廻る団体の発足。仮にその団体をSとする。Sがイベントを行う公園を決め、公園のローカルスケーターと相談する。イベントの骨子はSが投げかけるが、運営はローカルスケーターに行ってもらう。これが出来れば、公園のリーダー育成、イベント、仲間同士の交流、第三者の目…これらの多くが補足できる。
イベント内容は何でも良い。講習会、大会、パフォーマンスなど細かく挙げればキリがない。各スケーターのアイディアが集まれば、面白いものが出来ると思う。
uhouho
最新記事 by uhouho (全て見る)
- 笠間の公園にスケボー施設 全国屈指の競技エリア規模 来年4月にオープンへ - 2020-09-19
- スポーツ博覧会・東京」10月開催 - 2019-07-26
- 横浜市中区でローラースケート体験会 - 2019-07-18