先日、教える事の本質とは何なのかを考えさせられるキッカケがあり、色々考えてみました。
それを昼休みにtwitterで垂れ流したところ、興味を持ってくれた方もいたようだったので、初めて togetter を使ってみました。
これを読み返して、自分なりにまとめなおしたのが当記事になります。
uhouhoは勉学についてはあまり教えた経験がないので、スポーツに限った自らの経験からの考えをまとめます。
下記記事をご一読いただくと、より当記事が分かりやすくなると思います。
武井壮が語った「スポーツが短期間で上達するコツ」
http://logmi.jp/5734
この記事中に
「頭で思っていることと、実際やっていることがずれていると、なかなかうまくいかない」
という発言がありますが、これがほとんど全ての真髄を語っているように思います。
スポーツの動作として正解があると仮定した場合、不正解の動きを修正できるように伝えるのがスポーツにおいての教え方になるでしょう。
もちろん、チームスポーツなど対戦型のスポーツとなると戦略も含まれるので、この限りではありません。
今回は1人の動作について考えを進めます。
この場合の教える側の必要な条件は、
1.正解の姿を理解している。
2.正解とのズレを認識できる。
3.ズレを直すための伝達する方法を持っている。
ということになります。
uhouhoは「1.正解の姿を理解している。」が最も重要で、基盤なのだと考えています。
インラインスケートを例に出すと、ある程度以上に上達し、滑れるようになった人に改めて、
「ストライド1やってみて」
「Aフレームターンやってみて」
と言われると、できなくなっている人が多いです。
過去にそれらを習得してきた過程がある人が大半なのに、不思議だと思いませんか?
uhouhoが出した結論は、それぞれの技術の段階における正解の姿を細かく認識していないまま習得・上達し、上級技しか使えなくなっているからです。
その技術を習っている段階では、上位の技を知りませんから、何が違うのか知らないのが当然です。
そして、上位の技を習得した時には、下位の技術を振り返って比較する機会はなかなかありません。
まして、わざわざ下位の技術を再度練習する人は少ないでしょう。
先述のストライド1、Aフレームターンはインエッジしか使わないというお約束です。
初心者はアウトに乗るのが怖いので、勝手にインエッジに乗っています。
ところが、上達してアウト・センター・インのエッジを使えるようになると、それが普通になってしまい、かなり意識しないと、自分の楽な動きをしてしまう。
これが、「1.正解の姿を理解している。」の重要さです。
名選手が名コーチとは限らないとはこういうことなのだと思います。
名選手にいきなり初心者が習いに行っても、段階を飛び越しすぎて習得までに辿りつけないことが多くなると思います。
2.正解とのズレを認識できる。
というのは、意外と簡単のようでそうでもありません。
「なんか違う」というレベルでは大抵の人は出来ると思います。
「ココとココとココが違う」と明確に理解できる人はかなり教え慣れている人です。
ズレを認識できたとしても、通常ズレている1箇所ではありません。
受講者は一度にされる指摘が多すぎると理解しきれない(同時に修正できない)のが普通です。
3.伝達する方法 と重複する部分になりますが、どのズレを先に直すと、次のズレが直りやすいのかというのは、受講者によってかなり違います。
ズレの箇所だけでなく、ズレの大きさとその与える影響がそれぞれ違うからです。
大抵はズレの大きい部分から直していきます。
面倒なことですが、ズレが一箇所直ると、全体的に良くなる場合と、悪くなったように感じる場合があります。例えばバックワード系の動きです。
後ろを見ないでバックスウィズルが何となくできる人に、バックスネークを教えようとするケースが分かりやすいと思います。
顔や肩を正面(腹側)に向けていたものを、後ろが見えるように上半身の向きを変えると、大抵は腰の向きが変わり、足の位置が変わり、それまでできたバックスウィズルさえ出来なくなります。
よくあるのは、それまでつま先でプッシュできていたのが、後ろを向いた途端にカカトで歩くようになってしまうケースです。
でも、ここから始めるしかないんですね。
だから、JISSAのスタンプカードのバックスネークの前にはバックスウィズルがあります。
真後ろを見て、まっすぐスウィズルできることに慣れてから出ないと、スネークはとてもできないからです。
上記のTogetterにコメントを下さった「レシピ」というのは、まさに言い得て妙で、スタンプカードは簡易レシピなわけです。
「この順番で覚えると、楽に覚えられるよ」という目次なのです。
ここまで読んできた方には分かっていただけると思うのですが、「教え方を教える」というのは、あまり簡単なことではないと思います。
もちろん、傾向として「こんな例が多いから、こう伝えると直ることが多いですよ」という、「教え方のコツ全集」みたいなのは作れると思いますし、そう難しくはないでしょう。
スタンプカードが口伝のレシピ(母親に料理を習うと、「塩はちょっとで」って、何グラムだよ!というレベル)であるならば、グラム・煮込み時間などまで詳しく書いたレシピを用意することが、「1.正解の姿を理解している。」に近づく第一歩なのかもしれません。
- 正解の姿を、それなりで良いので詳しく説明する。
- 受講者によくあるズレの例を挙げる。
- ズレの指摘の例を挙げる。
これらをまとめただけでも、「教え方を教える」ための第一歩になるかと思うようになりました。
こりゃー、書籍にするしかないなって量になるでしょうね。
参考ビデオは既に公開してありますので、後は文章と静止画と併せて記事を作っていけば、そういった資料になるでしょう。
ただ問題なのは…大半の人にとって退屈な内容になるということです。
本当にそこまで「教え方を知りたい」人がどのくらいいるのでしょうか?
読んで面白くて説明できるような書き方はuhouhoにはできそうもありません。
そういう才能がある方が羨ましいです。
「もしドラ」風に女子高生が出てくる小説にでもしますか…。
「はじめの一歩」風の漫画とかで説明(ジャブの説明とか面白かったですね)できたら、読み進めてくれるかもしれませんね…書けないけど。
最初の一歩 - インラインスケート(ローラーブレード)練習方法 (初心者教室の内容) - YouTube

uhouho

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