他人に何かを教えるという行為は様々なところで行われています。
最もメジャーなのは勉学だと思いますが、このブログに相応しくインラインスケート トリックスラロームからの切り口から書いてみようと思います。
今でこそ、JISSAでスタンプカードを作ったり、検定を行ってみたりと基準となるものがある程度ありますが、昔はそういうものがありませんでした。
何をどこから教えたら良いのか分からないので、
「何か教えてください」
「何を教えて欲しいの?」
「何をやったら良いでしょう?」
という会話が何度も繰り広げられた時代もありました。
何度か試行錯誤して、作った基礎スケーティングを覚えるためのカードは、見返してみるとIISA(国際インラインスケート協会…今も生きているのか?)の指導内容にかなり似通っていました。
「最初から参考にしていれば良かった」という後悔と「協会が出しているものとほぼ同じ結論を出せたということは、それだけの内容を引き出せたということだ」という自信になりました。
その後、実践を繰り返すうちに「ここは順番変えた方が良くない?」という箇所がいくつか見られ、細かく技術的に分析し直すことで、かなり完成度の高い基礎スケーティングを指導する要項にまとまったと思います。
http://www.jissa.org/modules/orgdoc/index.php/activity/stampcard/index.html
▼導入部(誰でもできることをやってもらい、教室に安心感を持ってもらう)
転ぶ
立つ
足踏み
▼前方向へ進む練習
歩く(Vスタンスで足踏み)
ストライド1(インエッジのみのスケーティング)
スウィズル(いわゆるヒョウタン)
▼前方向へ片足加重の練習
曲がる(Aフレームターン、スキーでいうボーゲンのターンによく似ています。)
▼後ろ方向への導入部、止まり方
ゆりかご
Aフレームストップ(いわゆるボーゲンストップ)
▼後ろ方向へ進む練習
後ろに歩く(Aスタンスで足踏みから、徐々にストライド)
バックスウィズル(いわゆる後ろ向きのヒョウタン。後ろは見なくて良い。)
▼前方向へ進む練習レベルアップ(片足加重と屈伸運動のマスター)
ストライド2
上記の分類を見てお気づきの方もいるかと思いますが、必要な技術を最低限なところから徐々に要素を増やしていく形で構成されています。
この続きをこのポリシーで作ることもできるのですが、トリックスラロームを始めるにはここまでできれば十分だと考えられているので、JISSAではこれ以上の基礎スケーティングの教室を開いていません。
そもそもスラローム自体が滑り方の練習を厳密な目印をつけることから始まったもので、スラロームの基礎を覚えれば、スケーティングの基礎の多くを学ぶことが出来ます。
それに、目印があった方が「クリアしたのか否か?」が明確でモチベーションが保ちやすいのです。
バッククロススケーティングをひたすらフラット面で練習しても、本当にクロスできているかどうかとか自分ではよく分かりませんが、スラロームでバッククロスをクリアできたかどうかは分かります。
スラロームでバッククロスができれば、バッククロッシングスケーティングは容易に出来ます。
そういう遊び的要素を含んだ練習としてuhouhoはスラロームを押しています。
この試行錯誤はスラロームのスタンプカードの内容検討にかなり役立ちました。
もし、最初に検定の延長でスタンプカードを作っていたら、悲惨なことになっていたに違いないと思うのです。
なにせ、検定を作ったときは、熟練のスラローマー(大人子供とも)が多く、そのレベルで作っていたら、新しい人を引きつけられる内容にはならなかったでしょう。
今の課題はスラローム・スタンプカードからスラローム検定までのハードルが少々高いところだと考えています。
ノービス検定を作りましたが、それでもまだ足りない気がしています。
スピードを上げるのが怖い人でも目指せる目標を作りたいと考えています。
やはり、スタンプカードの内容でのバッジテストでしょうか?

uhouho

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